衣装に見る豊かさ

現在、上野の森美術館ブータンの展覧会が行われているのが話題になっていますが、、、

偶然なのか必然なのか私の元にもブータンが舞い込んで来たので、せっかくの機会って事でネタにしてみます。

 

 

 

 

ブータンの男性の民族衣装「Gho(ゴ)」

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先日ぷらりと覗いた骨董市で見つけて衝動買い。
安かったという以上に珍しさからのGETです。
私も色々な土地で色々な物を見ているけどブータンの衣装を売ってるのは初めて見ましたし。
 
 
 
 
 
そもそもブータン人は「着道楽」と言われる程の独特の価値観を持ち、さらにはその国家のアイデンティティ保護の一環として伝統衣装の着用義務が存在する事は有名な話。

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だからこそ軽々しくスーベニア化しないで輸出などあまりしないから、市場では滅多に目にかかれないのかと勝手に推測しちゃってます。
 
 
 
 
さて、こちらの衣装ですが刺繍などの細かいディテールを見る限り、普段着と言うよりは結婚式などの祭事用かと。
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丁寧な手織りの布にこれまた細かく刺繍を全面に入れている、その実直な姿勢や価値観って実は凄いと思います。
華やかにすればするほど雑な雰囲気になってゆく他の国の民族衣装も数多く見てきただけに、素直に感銘を受けました。
 
売っていたロケーションのせいか、恥ずかしながら買った瞬間には
「ちょっと珍しい民族衣装だからなんなら適当に裾や身幅を直してコートジャケットっぽくカスタムしちゃおうかなー」
と思っていたけど、家に帰ってマジマジと見たら恐れ多くてハサミを入れるどころか何もいじれなくなりました(笑)
 
 
 
SNSなどで溢れる薄い情報や虚構に疑問を持ち始めている身としては、コレを飾って「人間本来の豊かさ」を見つめなおしてみるのもアリかなと思う今日この頃。